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死ぬ時なんて誰にもわからない。交通事故だって病死だって予測はできても確定はできない。不運な死も仕方ないこと。でもそれなら、遺された人達はどうなるのだろうか。
不慮の事故により他界した靏野家夫妻。夫妻には五人の忘れ形見がいた。一番上はまだ高校生の遥。引き取ってくれる血縁者もいない。知らない大人たちに重圧をかけられ、守ってくれる親もいない。
途方に暮れる遥の前に弁護士が現れてこう告げた。
「靏野夫妻の子どもがまだ未成年の場合。財産と実子は芦屋夫婦に預けられることになります」
呆然とする遥の前に来たのは深いチョコレート色の髪をした可愛らしい年上の女性。優しそうな彼女は一体何者なのか。そしてこれから先、親のいなくなってしまった靏野家の子どもは一体どうなっていくのか。
登録日 2019.05.07
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