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今は昔。 長く続いた雨、それがもたらした大洪水。 たび重なる災いに、人々はどうすることもできなくなり、神に捧げればは、災いがなくなるのではと、誰かが言い始めた。 そして選ばれたのは、一番弱い者。 神の御本まで行き、祈りを捧げる。 引き替えに。 そうすれば、村が助かるからと。選ばれた者は、神が住むと言われる場所まで行き、祈り続けた。 幾日が過ぎ、やっと天候だけが落ちついた。 本当に、祈りが届いたのかは、 わからないまま。 やりたい事があった。自分のできる事すべてで、できると思っていた。 そんな事はなかった。何かが切れたように、思いはしぼんでゆき、夢を諦めた。 なんとなく生活している日々。 夢をみた。
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文字数 8,388 最終更新日 2024.05.16 登録日 2024.04.30
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