花嫁探しのために異世界から集団で拉致されてきた少女たちのひとりであるユーリ。それがハルの妻である。色々あって学生結婚し、ハルより年上のユーリはすでに学園を卒業している。この世界は著しく男女比が偏っているから、ユーリには他にも夫がいる。ならば負けないようにストレートに好意を示すべきだが、スラム育ちで口が悪いハルは素直な感情表現を苦手としており、そのことをもどかしく思っていた。そんな中でも、妊娠適正年齢の始まりとして定められている二〇歳の誕生日――有り体に言ってしまえば「子作り解禁日」をユーリが迎える日は近づく。それとは別に、ユーリたち拉致被害者が元の世界に帰れるかもしれないという噂も立ち……。
順風満帆に見えた一家に、ささやかな波風が立つ二日間のお話。
※作品の性質上、露骨に性的な話題が出てきます。
文字数 57,433
最終更新日 2023.04.17
登録日 2023.02.27
絹子(きぬこ)の家には奇妙な「決まりごと」が存在する。その代の一番初めに生まれた女児は、「オシライサン」の世話をするために、「オシライサン」とふたりきりで屋敷に住まわなければならないのだ。絹子は生まれたときから「オシライサン」の世話をすることを定められており、今は家族とは離れて暮らしている。無垢な少年といった風情の「オシライサン」のことは嫌いではないけれど、家の「決まりごと」は変だと思う――。けれども子供の絹子にはなにも出来はしない。初潮を迎えてすぐの課外学習で山に訪れてからというもの、絹子は奇妙な夢を見始める。それが契機になることを、絹子はまだ知らない。
※「オシライサン」以外との性的表現・冒頭生理の描写あり。
文字数 10,582
最終更新日 2023.04.03
登録日 2023.04.03
少女向けラノベのヒロイン・聖乙女アンマリアに転生した“わたし”。しかし原作には存在しないはずのキャラクター・通称“天使ちゃん”が現れたことで環境は一変。今までわたしをちやほやしてくれていたイケメンたちは、軒並み天使ちゃんに骨抜きにされてしまった。……これまで苛烈なイジメにも屈せず、腐ることもなく、高潔であろうとし、コツコツひたすら頑張れたのは、自分がヒロインだと思っていたから。けれどもどうやら違ったらしい。今やわたしを気づかってくれるのは、ニンジャのモチくんというモブだけとなった。
※恋になるまでの話。微ざまぁというか微ぎゃふん系。ぎゃふんするのは天使ちゃんだけですし、その要素はごく微量ですので、スカッとはしないと思います。主人公が完全に目を覚ますまでちょっとかかります(具体的には第6話で目を覚まします)。
文字数 26,834
最終更新日 2023.02.25
登録日 2023.02.01
占術に支配された国で、ローザが恋する相手であり幼馴染でもあるガーネットは、学生ながら凄腕の占術師として名を馳せている。あるとき、占術の結果によって、ローザは優秀なガーネットの子供を産むのに最適の女性とされる。幼馴染ゆえに、ガーネットの初恋の相手までもを知っているローザは、彼の心は自分にはないと思い込む。一方ガーネットは、ローザとの幸せな未来のために馬車馬のごとく働くが、その多忙ぶりがまたふたりをすれ違わせて――。
※やや後ろ向き主人公。
※18歳未満の登場人物の性交渉をにおわせる表現があります。
文字数 19,118
最終更新日 2023.01.30
登録日 2023.01.14
歴史ある男爵家の令嬢であるマリアは一〇歳まで市井で生きてきた元庶民で魔力持ち。貴族の子女が通う学園では毛色の違う令嬢として遠巻きにされることもあったが、異色の彼女に惹かれる令息も一部存在した。だがあるときマリアと似たような境遇の転入生・リリアが現れて、マリアの立場をそっくりそのまま奪ってしまう。突然の出来事に静かに動揺する学園生たち。だが勉強に忙しいマリアは意に介さない。というか、異常に気づきもしない。そんなマリアのそばには公爵の後見を得て学園に籍を置いている幼馴染のエマニュエルだけが残り――。
※マリアは鈍感&天然&素が男口調です。エマニュエルは腹黒いです。魅了・自滅・もう遅い系テンプレであっさりさくっと終わります。
文字数 6,048
最終更新日 2023.01.11
登録日 2023.01.07
成海(なるみ)にとってこのゴミ溜めみたいな世界で、星来(せいら)は唯一の宝物だ。アウトローな組織の金庫番を務める成海が、幼馴染で部下の星来を偏愛しているのは有名な話だ。星来がいるから、こんな世界でも息ができる。けれどあるとき、組織の金を持ち逃げしようとした男を捕まえてみれば、なぜか星来が一緒にいて――。
文字数 4,035
最終更新日 2023.01.04
登録日 2023.01.04
身長一八〇センチメートルオーバー、ショートカット、貧乳、中性的な容姿に常にラフなパンツスタイル……。かろうじて無職ではない自称フリーターの菫(すみれ)は男と無縁に生きてきた。それと言うのも夜蜘蛛(やくも)と名乗る“神様”に愛されてしまっているから。そんな菫は夜蜘蛛の愛を利用して霊能力者もどきの仕事をしている。なにせこの世界、道を歩けば“怪異”に当たってしまうくらいなので――。
そんな一人と一柱がエッチしたりしなかったりしつつ、“怪異”を解決したりしなかったりするオカルトエロストーリー。
※色々と習作。主人公orゲストモブ女子がエロい目に遭う話。エロ含めて基本全体的に馬鹿馬鹿しい雰囲気なのでホラー要素はそれほど強くないです。
※現在エピソード3まで掲載(エピソード毎読切型です)。
文字数 52,595
最終更新日 2023.01.02
登録日 2022.08.06
「廃都」と呼ばれる半放棄された都市で、比較的上流の家庭で生まれ育った高校生の薬袋艾(みない・もぐさ)には幼馴染がいる。その幼馴染・毒島鈴蘭(ぶすじま・すずらん)はヤンキーから足を洗ってしばらくの美少女。家族に見捨てられてホームレスの鈴蘭を養うため、艾が思いついた方法は、コンテンツ配信プラットフォームで金を稼ぐというものだった。オカルト危険地帯である「廃都」ではネタには事欠かない。そして「廃都」の外では絶賛オカルトブーム中。かくして艾は鈴蘭と共にオカルト系実況界へ身を投じることになる。
※四話目で一旦完結。作品全体を総括するような大きなオチはないです。
※便宜上「掲示板風」と呼称していますが、システムや雰囲気等はかなり違います。また、リアリティよりも読みやすさを重視している箇所が多々あります。自分が読みたいものを書いたのでそんな感じになっています。
文字数 94,203
最終更新日 2022.12.19
登録日 2022.10.31
「お菓子くれなきゃいたずらします!」――シーツおばけになって現れた後輩のカヤは異世界人。なんやかんやあってこの魔法学校に通っている。カヤとは互いに思い合っていると確信できるが、いつか彼女が元の世界に帰るかもしれないことを思うと一歩踏み出せない。10月31日、カヤに呼び出されれば先のセリフを投げかけられる。「ハロウィン」なんて知らないし、お菓子なんて持っていなかった俺に「いたずら」を仕掛けると宣言したカヤの「いたずら」とは――「セックスするまで“出ない”部屋」を魔法で作り出し、俺と共に閉じこもる、というものだった。
※全体的にライトなエロいちゃラブコメです。
文字数 7,040
最終更新日 2022.10.31
登録日 2022.10.31
空(そら)は三つ子の一番上。けれども弟たちとはなんとなく溝があるように感じている。一卵性で双子のような弟たちは、空よりもちょっとあとに生まれてきたので三つ子なのに誕生日が違う。それにヤクザに飼われて非合法な仕事に手を染めているが、弟たちと違って空は拷問は不得意だ。小さなことが積み重なっての、なんとなくの疎外感。そんなときに助けた後輩のかもめは空を慕ってくれているらしい。だがある豪雨の日、たまたま居合わせた弟たちをかもめに紹介することになる。ふたりの世界に閉じこもっているように見えた弟たちはしかしなぜか、かもめには興味を示して――?
※ざまぁというか可哀想めかもしれないです。
文字数 28,683
最終更新日 2022.10.29
登録日 2022.10.05
絶世の美少女として生を受けた、今年一七歳の芙美花(ふみか)。けれどもその美貌のせいでトラブルに巻き込まれてばかり。ゆえに現実の人間に興味が持てず、もっぱら二次元の住人たちを愛していた。そんな芙美花の近頃のお気に入りは『魔女ノ執事』という女性向けスマートフォンゲーム。プレイヤー=主人公に甘い世界に耽溺し、時間があればゲームをやり込んでいた芙美花だったが、あるとき『魔女ノ執事』の世界へ主人公=“新米魔女”としてトリップすることに。戸惑う芙美花に追い打ちをかけるように、この世界では「男性だけ美醜の価値観が逆転している」という事実が判明。芙美花が愛でていたゲーム内キャラクター=執事は、この世界ではひどいブ男として扱われているのであった。
※こんなあらすじですが執事視点から始まります。また、執事視点と主人公視点で場面の重複があります。
文字数 50,671
最終更新日 2022.10.03
登録日 2022.08.24
大学からの帰り道、突然の雨に降られた真衣(まい)は友人の木津(きづ)と共に近所の小さな神社に身を寄せる。木津と雨宿りを始めた真衣だったが、雨は止む気配を見せない。仕方なく木津と他愛のない会話に興じる真衣だったが……。
文字数 4,128
最終更新日 2022.09.24
登録日 2022.09.24
ある日、目覚めたら記憶喪失になっていたチカ。すべての窓が板でふさがれた“城”にはチカの他に六人の少年少女がいた。おしなべて白い服を身にまとった子供たちは“城”から出ることを許されず、“黒子(くろこ)”と呼ばれる人間の“捨品(しゃひん)”で暮らしている。そしてこの“城”では夜中に徘徊するなにかがいたり、かなりの頻度で不思議なことが起こるのであった――。
※閉鎖空間で少年少女がワチャワチャ&イチャイチャするだけの連作日常ファンタジー恋愛モノです。主人公CP以外に「ポリアモリー(複数人交際)してるトリオ(男2女1)CP」と「幼馴染CP」が登場します(CP固定)。すごい大オチが待っていたりすることのない(一応、一区切りするためのオチみたいなものはあります)、書きたいところだけ書いた、ちょっと不思議な世界のだらだら日常短編集です。倫理観のない回や、暴力的な回、性的な話題が出てくる回、生理回などがあります。
※18歳未満の登場人物の性交渉をにおわせる表現があります。
文字数 199,996
最終更新日 2022.08.03
登録日 2022.02.12
莉々(りり)は歓楽島の、山を背にした高級住宅街の一軒家で恋人の若葉(わかば)と共に暮らしている。……より正確には(ほぼ)軟禁生活を送らされている。アウトローの若葉に騙されて、莉々はこの家にやってきたのだ。だが高級レストランでの出来事から莉々は若葉に一泡吹かせてやろうと脱走計画を立てる。
文字数 4,926
最終更新日 2022.08.01
登録日 2022.08.01
大学二年生の夏、矢野(やの)は酒が入った“はずみ”で千弦(ちづる)と致してしまった。その一件はふたりだけの秘密のはずだった――のに、千弦とニコイチの真弓(まゆみ)がなぜかそのことを知っていた。期待外れだった映画が画面を流れる中、千弦がコンビニへ行っているあいだ、矢野は真弓から口説かれているのか責められているのかよくわからない言葉をかけられる。
※性的表現あり。具体的な性描写は「おまけ」の冒頭部のみです。
文字数 10,158
最終更新日 2022.07.02
登録日 2022.07.02
灯台守の一族に生まれたカノは、女学校で出会った不思議な少女・ワタリヒメに惹かれる。ワタリヒメはまるで水に取り憑かれているかのような言動で、女学校では疎まれていた。だがカノにとってワタリヒメの隣は心地よく感じられる。しかしワタリヒメは一五の誕生日に“海へ戻る”ことを定められていた。
文字数 3,430
最終更新日 2022.05.30
登録日 2022.05.30
令嬢エステラには我慢のならないことがある。同級生のベアトリクスだ。エステラよりも家格は下だが成績は抜群。そんなベアトリクスの存在がエステラには我慢ならない。彼女を追い落とす方法を模索する中で、エステラはベアトリクスの良からぬ噂を耳にする。いわく、幽霊マンションと呼ばれる家で複数の男を侍らせよからぬ行為に耽っているというのだ。エステラは品行方正で知られ、“聖女”の異名を取るアグネスにこの噂を耳打ちし、ベアトリクスを公衆の面前で糾弾しようとしたのだが――?
※ざまぁ要素はありますが最終的にぎゃふんとかそういう方向性が強めで、その要素はメインではなく前半のみです。前半はエステラ視点、後半はベアトリクス視点。
文字数 6,754
最終更新日 2022.05.21
登録日 2022.05.21
最近神殿にやってきた聖女補佐のアリアは、セシリーの護衛を務める神殿騎士のバートに惚れているようだ。セシリーは天才聖女なので気づいた。おまけにアリアもセシリーにバートとふたりきりになれるよう言ってくる。セシリーは天才なので頼みごとをしてくるのもやむなし。なのでセシリーはアリアとバートをそれとなくくっつけようと考えたのだが――?
※前半セシリー視点、後半アリア視点。セシリーが関西弁。自業自得とはいえちょっとアリアが可哀想め。
文字数 3,815
最終更新日 2022.05.09
登録日 2022.05.09
意地っ張りな高飛車“元”令嬢シェイラは、実家の借金を返済してくれた元同級生で今は夫のルークに素直になれずにいた。だがあるときルークの前ですべって転んで記憶喪失に。それだけでも恥ずかしいのに、記憶喪失のあいだにルークにいいように丸め込まれ、恥ずかしいセリフをいっぱい言わされてしまった上に、恥ずかしいこともいっぱいした。しかし突如として転んで頭を打つまでの記憶を取り戻し、記憶喪失のあいだの出来事も都合よく忘れるなどという展開が訪れなかったシェイラは、恥ずかしさに身悶えし――
「記憶喪失になっていたあいだの言動が恥ずかしすぎますわっ……そうだ! 記憶喪失のままのフリをしましょう!」
※性的表現あり。具体的なエロは冒頭部のみ。♡喘ぎ、擬音、淫語、中出し、潮吹きの要素あり。
文字数 6,333
最終更新日 2022.04.20
登録日 2022.04.20
「天使病」――突如として背中に小さな翼が生え、やがて空へと飛んで消えてしまう病気。治療法は空へと飛んで行くときにその手を取ること。ただし、触れた際に病気が感染(うつ)ってしまう可能性がある……。
天使病に罹った高校生の茉由(まゆ)は、しかし楽観的に考えていた。きっと自分の手を取ってくれる人間はいるだろうと思っていた。けれども放課後の学校で茉由の体が浮かび始めたとき、信じていた友人たちは茉由の手を取ることを躊躇する。ハリボテの友情に絶望する茉由だったが――。
※同性愛に対して否定的と取れるようなキャラクターが登場します。
文字数 4,477
最終更新日 2022.02.23
登録日 2022.02.23