第七回歴史・時代小説大賞小説一覧
時は戦間期ヨーロッパ。緊張する国家間を駆け巡り、外交交渉を行う民間人がいた。彼の名前は安芸峻一朗。日本人であり、周囲からは伯爵と呼ばれていた。そして彼は自らを『私立外交官』と称していた。一触即発の緊張が高まるこの世界で、随員であるナジェージュダ=名津=ベルナーシェクとの活躍により、次大戦を回避することができるのか?
文字数 78,831
最終更新日 2024.07.24
登録日 2024.05.16
町はずれにひっそりとある一軒の団子屋。
そこは、不安や恐怖に耐えられなくなり、居場所を失くした人が行きつく憩いの場所。
そして今日もまた一人、安息を求める者が団子屋を訪れる。
文字数 6,321
最終更新日 2024.06.11
登録日 2024.05.21
(時代小説新人賞最終選考落選歴あり、別名義、別作品)藩の忍びだった小平治と仲間たち、彼らは江戸の裏長屋に住まう身となっていた。藩が改易にあい、食い扶持を求めて江戸に出たのだ。
が、それまで忍びとして生きていた者がそうそう次の仕事など見つけられるはずもない。
そんな小平治は、大店の主とひょんなことから懇意になり、藩の忍び一同で雇われて仕事をこなす忍びの口入れ屋を稼業とすることになる――
文字数 97,551
最終更新日 2024.05.23
登録日 2024.05.05
文字数 9,837
最終更新日 2024.05.16
登録日 2024.05.16
時は昭和9年。第二回の天覧試合。府県剣士の部で、一刀と二刀、それぞれの最強と目されていた剣士たちが激突した。幼少から剣道の帝王学を受けて育てられたエリート野間恒と、戦前大流行を起こした二刀剣道の中でも最強と言われた志田三郎、彼らの勝負の決着の行方は。昭和剣道レトロロマン。
文字数 7,258
最終更新日 2024.05.06
登録日 2024.05.06
時は幕末。不逞浪士が攘夷という大義を振りかざし、異人打ち払い、商家へのゆすりなど好き放題に暴れていたころ。東海道筋の品川近くにある剣の道場の隠居、黒松映(くろまつうつり)は弟子である旗本、栗島の護衛をすることになる。映は齢七十五の老女でありながら凄腕の剣士であった。
栗島を襲ってきた浪士を退治し、暴れ馬に乗っていた英国の少女マーガレットを助けて、彼女に剣の手ほどきをすることになってから、攘夷を実行する者たちと対決することになっていく。
剣の出稽古のために、マーガレットが住む外国人居留地に通うようになり、映は近隣の商人たちが商売相手として異人に熱い視線を送っていることに気がつく。この品川や横浜あたりでは、攘夷などと言っているのは、腹に一物を持っている田舎侍たちだけで、異人は社会の中に、経済の循環の中に取り込まれていた。
マーガレットが浪士に差し向けられた刺客に命を狙われたことから、映は浪士たちと戦う決意をする。一人息子である現道場主の綱道、道場の弟子でもあり便利屋でもある百姓の蔵蔵(くらぞう)、門人のひとりで今は山猟師の福次、闇夜に居留地へ魚を売りにきていた心太、そして映の片腕であり同じ年のくノ一(くのいち 女性忍者のこと)末。彼らの協力を得ながら異人を守り、悪の浪士を退治しようとする。
つまり、異人を排除しようとする攘夷思想の武士を、庶民が懲らしめるのである。
しかし、浪士たちはただの無頼ではなく背後に大藩がついていた。最新式の銃を持っており、それで異人を狙撃するつもりなのだ。末とその仲間の探索で、敵が銃を使ってくると予測した映は入念な準備をする。と言っても剣士である映は銃を手にしたりはしない。庶民階級の仲間とともに自分たちの武器を手にとって相手と戦う。
外国人居留地を拡張するための地鎮祭で、異人各国の代表者や幕府の要人などが列席する中、敵が最新式銃で狙撃してきた。蔵蔵手製の目隠しでそれを防ぎ、奴らを海岸の砂浜に追い込む。敵の首謀者を説得しようとする栗島や英国の警備兵を連れて助太刀に入ろうとするマーガレットも交えつつ、攘夷派との決戦が始まろうとしていた。
文字数 79,790
最終更新日 2023.05.29
登録日 2023.05.29
あしでまとい 御城下の秘技
レンタル有り ある地方の藩士であった空閑政頼は、娘婿の陽一郎に家督を譲ってからというもの、高齢と病に苛まれ、妻女も娘も喪って心身ともに限界を感じていた。
家を継ぎ、城で勤めながらも甲斐甲斐しく世話をしてくれる陽一郎に対して自分があしでまといであると考えていた政頼は、鍛えていた剣の腕も、師より唯一人相伝された秘技もついに使わずに終わるのだろうと覚悟する。
ところが、古い友人がその秘技を頼って老中暗殺の依頼を持ちかけてきたかと思うと、直後には娘婿の陽一郎が件の老中を護衛する御役目を受けたと喜んで報告してきた。
政頼はこれを、陽一郎へ孝行の恩を伝える最後の機会であろうと考え、御役目に役立つであろうと秘技『無明』の伝授を決めた。
秘技が向けられる相手は、刺客である自分だと知りながら。
第7回歴史・時代小説大賞にて大賞を受賞いたしました。
読者様の応援のおかげです。ありがとうございます。
文字数 138,912
最終更新日 2022.10.21
登録日 2021.05.16
【奇怪な少年が居た。その者新選組十一番隊隊長、盲目の女剣士、無類の戦好き】
盲目の小さな剣士が居た。
白妙の布で目元を隠し、藍の髪と深い碧眼を持つ奇怪なその剣士の正体は、女であった。
辻斬りの下手人として捕縛された彼女は、その身を新選組に置くこととなる。
盲目ながら、獣のように戦う腕利きの二刀流剣士であった彼女の手綱を握ったのは、新選組"鬼の副長"、土方歳三。
因縁の相手長州・土佐との戦い、失明の過去、ふざけた日常、恋の行方を辿る、彼等が生き抜いた軌跡の物語。
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サブエピソードはこちら
『誠眼の彼女 挿話録』
https://kakuyomu.jp/works/16816927862501120284
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史実に基づきつつ、普段歴史ものを読まない方にも読んでいただけるよう書いております☺︎2022.5.16 執筆開始@アルファポリス
※歴史・史実と異なるところがあります。
※この物語はフィクションです。
※歴史の知識は文章内に記載してある為不要です。
※起首までは過去作の改訂版です(執筆開始 2016.11.25 『起首』まで)
⚠︎一切の引用転載転記を禁じます
お誘いを受けたきっかけで、このサイトでも公開してみることにしました(*´꒳`*)
歴史小説大賞にエントリーしてみます。
文字数 162
最終更新日 2022.05.26
登録日 2022.05.25
私が、江戸時代初期を時代設定して、筑前国を舞台に書いた、短編剣客小説です。短くまとまりました。第9回歴史・時代小説大賞にエントリーいたします。大賞を狙いたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
文字数 662
最終更新日 2022.05.01
登録日 2022.05.01
私が書いた、私説的な関ケ原の合戦と、その前後の時代背景です。第9回歴史・時代小説大賞にエントリーいたします。大賞を狙いたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
文字数 2,142
最終更新日 2022.05.01
登録日 2022.05.01
風にのった雲のように、新選組と呼ばれた日々は流れていった。
生きたかった。死にたくなかった。本当は、死にたかった。
想いと共に置いていかれた男たちの物語
文字数 15,969
最終更新日 2022.03.20
登録日 2021.05.29
新羅三郎義光より数えて19代目の当主、武田信玄。
「御旗盾無、御照覧あれ!」
甲斐源氏の宗家、武田信玄の生涯の戦いの内で最も激しかった戦い【川中島】。
その第四回目の戦いが最も熾烈だったとされる。
「……いざ!出陣!」
孫子の旗を押し立てて、甲府を旅立つ信玄が見た景色とは一体!?
【注意】……沢山の方に読んでもらうため、人物名などを平易にしております。
あくまでも一つのお話としてお楽しみください。
☆風林火山(ふうりんかざん)は、甲斐の戦国大名・武田信玄の旗指物(軍旗)に記されたとされている「疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山」の通称である。
【ウィキペディアより】
表紙を秋の桜子様より頂戴しました。
文字数 11,525
最終更新日 2022.01.11
登録日 2020.11.26
伊予国の山間にある小津藩は、六万国と小国であった。そこに一人の若い侍が長屋暮らしをしていた。彼の名は伊賀崎余一郎光泰。誰も知らないが、世が世なら、一国一城の主となっていた男だった。酒好き、女好きで働く事は大嫌い。三度の飯より、喧嘩が好きで、好きが高じて、喧嘩仲裁稼業なる片手業で、辛うじて生きている。そんな彼を世の人は、その名前に引っかけて、こう呼んだ。余侍(よざむらい)様と。
第七回歴史・時代小説大賞奨励賞作品
文字数 102,971
最終更新日 2022.01.04
登録日 2021.05.28
たのしい、たのしい、たのしいわ。
まいにちずっと、たのしいわ。
でもふしぎ。■■■とおなじすがたのこはだぁれもいないわ。
さびしい。さびしい、さびしいわ。
たのしいのにさびしいわ。
……あら、あなたは■■■といっしょなのね。
あなたは■■■とちがって、あたたかい。
なんで? どうして?
――あなたといっしょにいれば、わかるかしら。
******
時は春秋戦国時代。
ある日、少年、文生(ウェンシェン)は神が住まうと言われている森を訪れる。
そこで偶然、一糸纏わぬ姿の少女に出会う。
文生は少女を心配して家に連れ帰り、彼女に美琳(メイリン)という名を与える。
やがて二人は恋仲になり、結婚の約束も交わす。
だがそれは、文生を国王として迎えに来た兵士によって、壊されてしまうのであった。
※この作品はフィクションであり、 実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
文字数 257,094
最終更新日 2021.06.30
登録日 2021.04.13
戦国の巨獣と恐れられた『武田信玄』の実質的後継者である『諏訪勝頼』。
一般には武田勝頼と記されることが多い。
……が、しかし、彼は正統な後継者ではなかった。
信玄の遺言に寄れば、正式な後継者は信玄の孫とあった。
つまり勝頼の子である信勝が後継者であり、勝頼は陣代。
一介の後見人の立場でしかない。
織田信長や徳川家康ら稀代の英雄たちと戦うのに、正式な当主と成れず、一介の後見人として戦わねばならなかった諏訪勝頼。
……これは、そんな悲運の名将のお話である。
【画像引用】……諏訪勝頼・高野山持明院蔵
【注意】……武田贔屓のお話です。
所説あります。
あくまでも一つのお話としてお楽しみください。
文字数 35,004
最終更新日 2021.06.30
登録日 2021.04.05
なろうでアップした話(削除済み)の続きを書こうかなと思い、その際ちょっと書き直しながらアップしようかなと思い。みたいな話です。R15は一応くらい。
地上波アナログ時代の時代劇っぽいブロマンスを目指すなんちゃって退魔時代劇です。
幼少の頃から怨念、妖の類が見えていた晃毅は長く親元を離れ暮らしていたが、今は亡き師からの使命を引き継いで江戸に帰って来た。身を寄せるのは出家した実母の元。幼少の頃兄と呼んで慕っていた医師見習い誠との再会が心を揺らす。
みたいな話です多分。
ちょっとあらすじをちゃんとしようと思って書き替えました。
文字数 63,457
最終更新日 2021.06.29
登録日 2021.02.27
7世紀末の日本。十市皇女(とおちのひめみこ)は大友皇子の妻になった。政略結婚ではあるものの、強く賢い大友に惹かれていく十市。しかし、大友の聡明さはやがて古代日本最大の内乱「壬申の乱」を引き起こすことになる。敵は十市の実父・大海人皇子。敵対する父と夫のあいだで十市は……。
文字数 18,523
最終更新日 2021.06.28
登録日 2021.05.31
平治の乱。それは朝廷で台頭していた平氏と源氏が武力衝突した戦いだった。朝廷に謀反を起こした源氏側には、あわよくば立身出世を狙った農民『十郎』が与していた。
なお、散々に打ち破られてしまい行く当てがない模様。
文字数 16,844
最終更新日 2021.06.27
登録日 2021.05.06
江戸、本所深川。
奉公先を探していた少女すずめは、扇を商う扇屋へたどり着く。
そこで出会う、粗野で横柄な店の主人夢一と、少し不思議なふたりの娘、ましろとはちみつ。
すずめは女中として扇屋で暮らしはじめるが、それは摩訶不思議な扇──霊扇とあやかしを巡る大活劇のはじまりでもあった。
霊扇を描く絵師と、それを操る扇士たちの活躍と人情を描く、笑いと涙の大江戸物語。
文字数 127,055
最終更新日 2021.06.27
登録日 2021.05.19
日宋貿易が最盛期を迎え、北条得宗専制が一時的な政治の安定をもたらした鎌倉時代後期。物流は発達し、日本国内に行き渡った宋銭は貨幣経済を成立させ、庶民の意識を変えるに至っていた。文献から想像する庶民の生活には封建社会の暗さだけではない、豊かな暮らしが見えてくる。武士がつくった時代のしたには、より良い生活をもとめて貪欲に生きようとした庶民の物語りがあった。一章は改稿を繰り返しつつ、ひとまず完結しました。二章を書き始めましたがまだまだ試行錯誤。完成までの道のりは長そうです。
文字数 172,374
最終更新日 2021.06.27
登録日 2020.08.02
男なら誰もが一目惚れしちゃう超絶美少女!
なのに腕自慢の男たちが束になってかかっても敵わない剛力で拳法の使い手。
こんな女の子が実在したって、あなたは信じられる?
19世紀の琉球王国(現在の沖縄県)に実在した、類まれなる美少女でありながら最強・無敵の唐手(トーデ=現在の空手)の使い手であった、”与那嶺の武士”こと与那嶺チルーの物語。
裕福な商家に生まれたチルーは、美しい容姿の少女であったが幼少のころより手組(沖縄相撲の原型)を好み、力比べでは男子でも敵うもの無しの剛腕の持ち主。
そんなチルーの父親の悩みは、このお転婆娘を嫁に貰ってくれる男が居るだろうか・・ということ。
ある日、妹のカミーとふたりで川に涼みに出かけたときに乱暴者に危うく凌辱されそうになったことがきっかけで、トーデの使い手に弟子入りを志願する。美少女拳士・チルーの闘いと恋の物語。
※この作品は史実にヒントを得たフィクションです。時代考証、特に沖縄空手史に関する考証は作者の個人研究に基づくものであり、異説・諸説あると思われますが、物語の進行のため断定的に書き進めておりますのでご了承ねがいます。
文字数 94,086
最終更新日 2021.06.15
登録日 2021.05.16
信長に臣従した佐藤家の姫・紅茂と、斎藤道三の血を引く新五。
新五は美濃斎藤家を継ぐことになるが、信長の勘気に触れ、二人は窮地に立たされる。やがて明らかになる本能寺の意外な黒幕、二人の行く末はいかに。
信長の美濃攻略から本能寺の変の後までを、紅茂と新五双方の語り口で描いた、戦国の物語。
文字数 69,462
最終更新日 2021.06.15
登録日 2021.05.30
「銃など武士が持つものではない」
江戸幕府がもたらした長い泰平の世は、侍の在り方を実力よりも理想の方へと押しやる。
刀と共にあるべきという理想にかぶれた藩は、御側衆鉄砲組頭の影山に人員整理を命じた。
その方針変更に反発しつつも影山は従うが、御側衆鉄砲組のうち二十名は老中たちに恨みを募らせたまま行方知れずとなった。
大量の弾丸と火薬とともに。
それから三年。
力づくで藩主の前に来た影山は、視察などで城を出た三名の老中たちは今頃死んでいるだろうと宣言する。
銃口を向けたまま、彼は藩主に向けて自分たちの計画を語り始めた。
侍ではないと指を差され、ないがしろにされた者たちの復讐譚を。
【古物商であり火縄銃修復師であった亡き知人を偲んで】
文字数 34,886
最終更新日 2021.06.07
登録日 2021.05.31
木下静太郎(きのした せいたろう)は普通の人物。それなのに父親がさっさと隠居してしまい、20歳で家督を継いで国家老にされてしまった。
仕えるのは1万石の弱小大名で財政は厳しい。殿は静太郎の弟に執心で政治に無関心。殿の弟も形式ばったことが苦手で政治には不向き。江戸家老は政治よりも娘が大事。
気苦労の絶えない静太郎の日常。
文字数 12,516
最終更新日 2021.06.04
登録日 2021.05.28
浅草は浅草寺の程近くに、煮売茶屋がある。
そこの次男坊である弥平は、幼き頃より噺家になることを夢見ていた。
十五の歳、近くの神社で催された祭りに寄せ場が作られた。
素人寄席ながらも賑わいを見せるその中に、『鈴乃屋小蔵』と名乗る弥平が高座に上がる。
そこへ偶然居合わせた旗本の三男坊、田丸惣右衛門は鈴乃屋小蔵の人情噺をその目で見て、心の臓が打ち震えた。終演後に声を掛け、以来二人は友人関係を結ぶ。
半端物の弥平と惣右衛門。家柄は違えど互いを唯一無二と慕った。
しかし、惣右衛門にはどうしても解せないことがあった。
寄せ場に上がる弥平が、心の臓を射抜いた人情噺をやらなくなってしまったのだ……
文字数 25,255
最終更新日 2021.05.31
登録日 2021.05.21